
The cover art for “Ballads of the Green Berets”(label: RCA Victor LSP-3547)
バリーサドラー軍曹 (SSgt Barry Sadler)
The Ballad Of The Green Berets
ベトナム戦争への批判が高まりつつあった1966年の3月5日から5週にわたりHot 100のトップを維持したのはベトナム帰還兵バリーサドラー軍曹の歌う”The Ballad Of The Green Berets”であった。
そのような時期に軍歌が大ヒットしたことは、反戦的風潮とベトナム帰還兵が忌避される状況への反作用だったのかもしれない。

Hot 100 チャート成績
- 初出 1966/2/5 87位
- ランクイン週数 13
- トップ週数 5
年月日 | 順位 | 1位(2位)曲目,演奏者 |
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1966-02-05 | 87 | My Love, Petula Clark |
1966-02-12 | 51 | My Love, Petula Clark |
1966-02-19 | 10 | Lightnin’ Strikes, Lou Christie |
1966-02-26 | 3 | These Boots Are Made For Walkin’, Nancy Sinatra |
1966-03-05 | 1 | These Boots Are Made For Walkin’, Nancy Sinatra |
1966-03-12 | 1 | These Boots Are Made For Walkin’, Nancy Sinatra |
1966-03-19 | 1 | 19th Nervous Breakdown, The Rolling Stones |
1966-03-26 | 1 | 19th Nervous Breakdown, The Rolling Stones |
1966-04-02 | 1 | 19th Nervous Breakdown, The Rolling Stones |
1966-04-09 | 5 | (You’re My) Soul And Inspiration, The Righteous Brothers |
1966-04-16 | 7 | (You’re My) Soul And Inspiration, The Righteous Brothers |
1966-04-23 | 17 | (You’re My) Soul And Inspiration, The Righteous Brothers |
1966-04-30 | 20 | Good Lovin’, The Young Rascals |
テーマ関連曲
イギリス人 のポール・ハードキャッスルが1985年に発売した”19″は同年5月5日に全英シングルチャートで第1位を獲得した。曲の内容から言えば、むしろこちらが『悲しき戦場』という邦題にふさわしいといえる。
「19(Nineteen)」という題は、ベトナム戦争に従軍した兵卒の平均年齢(真偽は定かではないが)が19歳だったという主張から来ている。
繰り返される”None of them received a hero’s welcome”といったフレーズが当時のベトナム帰還兵の状況を表している。
日本における成績
邦題「悲しき戦場(グリーンベレーのバラード)」は日本でも大ヒットした。1966年3月にBillboardから約1か月遅れで日本のヒットパレードに登場した同曲は、同年4月8日には文化放送ハローポップス電話リクエストで当時大ヒットしていたベンチャーズの「君といつまでも」を抜いて、週間第1位を獲得した。
レコード売り上げでもミュージックライフ誌調査の「東京・京阪神で一番売れているレコード」ランキングで1966年3月と4月にティファナブラスの「蜜の味」、ベンチャーズの「君といつまでも」に次いで3位を獲得している。